GMPで扱う数値の型は基本的には次の3つです.
1) mpz_t : 多倍長整数
2) mpq_t : 多倍長有理数(分数表現)
3) mpf_t : 多倍長浮動小数点数
【mpz_t】
桁の長い整数の計算を行う場合に用いる型です.計算機環境の記憶資源が許す限り大きな桁数の計算ができます.
【mpq_t】
除算(割り算)を行う場合に精度を落とさずに計算を行うには有利数(分数)を用います.ただし有理数の値の乗算・除算を繰り返すと分母,分子ともに大きな数になっていくので,記憶資源の消費量と計算時間がともに大きくなっていきます.
計算の有効桁数(精度)を限定すると記憶資源の消費量と計算時間を一定の程度に抑えることができるので,その場合は次の mpf_t の型で計算を行うのが良いです.
【mpf_t】
有効桁数を指定して(長く指定することも可)精度を限って計算を行う場合に使用する型です.
GMPでの基本的なデータ型
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